横浜事件 65年…「やっと答え」遺族ら万感 無罪判断(毎日新聞)

 半世紀を超す汚名が、ようやくすすがされた。横浜事件の元被告5人の刑事補償請求を認めた4日の横浜地裁決定。でっち上げの事件で有罪判決を受け、「犯人が被害者を裁いた裁判」と批判し、名誉回復を求めてきた元被告らの闘いがついに実を結んだ。1945年の有罪判決から65年、86年の第1次再審請求からは24年。遺志を継いだ家族らは「本当の答えをやっと国から得られた」と「無罪」の重みをかみしめた。

 決定後、故小野康人さんの遺族らは横浜弁護士会館で会見した。

 小野さんの次男新一さん(63)は「(ここまで)踏み込んで出るとは思わなかった」と満面の笑み。「こうした結果になることは確信していた。第1次(再審請求)で申し立てた方全員に聞いていただきたい」。長女の斎藤信子さん(60)はほっとした表情で、かみしめるように語った。

 大川隆司弁護士は「治安維持法によって冤罪(えんざい)がつくられ、その責任を司法関係者すべてが負うべきだと裁判所が表明した最初の決定」と意義付け、佐藤博史弁護士は「最良の日を迎えることができた」と声を震わせた。補償金を使い、事件の記録集を作成するという。

 決定書を受け取った故木村亨さんの妻まきさん(60)らは神奈川県庁で会見し、「うれしいけど、複雑な気持ち」と話した。公判中に請求人本人や、弁護士らが次々と亡くなった。再審が「無罪」ではなく「免訴」の判決だったことに触れ、木村さんは「一区切りがついたとは到底思えない。今後も事件が何だったのか、考え続けていきたい」という。

 故小林英三郎さんの長男佳一郎さん(69)は「免訴は残念だったが、父の思いを胸に、これまで頑張ってきて良かった」と万感の思いを込めた。森川文人弁護士は「裁判所からは誠意ある回答をいただいた」と評価した。【池田知広、高橋直純】

 ◇解説 司法の自省 意義大きく

 横浜事件の刑事補償請求に対する横浜地裁決定は遅すぎたとはいえ、無罪判断を示して元被告らの名誉回復をかなえ、冤罪(えんざい)を防げなかった司法の責任にも言及した。第1次再審請求から24年間、元被告や遺族、弁護人らがあきらめることなく司法の扉をたたき続けた結果だ。

 決定には二つの源流がある。3次請求の再審開始を確定させた東京高裁決定(05年3月)と、今回と同じ大島隆明裁判長が4次請求で出した地裁の再審開始決定(08年10月)だ。

 高裁決定は一連の再審請求で初めて「拷問による自白」に言及し、無罪を言い渡すべき新証拠とした。また、地裁の再審開始決定は、元被告らが共産党再建を謀議した場とされた「泊会議」の虚構性を指摘。「裁判所側が訴訟記録を破棄した可能性が高い。元被告側の不利益にならないように努めるのが裁判所の責務」と司法の責任に触れ、わずか1日で有罪とした当時の審理を「稚拙」と批判した。これらの延長線上に刑事補償決定で示した司法の自省がある。

 無罪判決が確実視される「足利事件」の再審公判が注目を集め、取り調べ全過程の録音・録画(可視化)が議論されている。虚偽自白による冤罪を防ぐ方途が今なお求められる中、戦時下という特殊性はあるが、検察側の主張を「追認」するだけでは、司法の役割を果たせないことを示した横浜地裁決定の意義は大きい。【杉埜水脈】

【関連ニュース】
横浜事件:無罪判断 5人に満額の補償 地裁
足利事件再審:可視化集会で菅家さんが講演
足利事件再審:元検事「深刻に思う」 菅家さん「謝って」
足利事件:91年12月20日の県警聴取テープ
足利事件:取り調べテープ再生 21日から再審公判

<普天間移設>双方の主張を確認…日米外務・防衛局長会議(毎日新聞)
2次補正予算が成立(時事通信)
裏金接待疑惑 前福岡県副知事を任意で事情聴取(毎日新聞)
将棋 74歳・有吉道夫九段が敗れ、引退 現役最高齢(毎日新聞)
7階ベランダから転落? 小2男児死亡 千葉(産経新聞)

<毎日写真コンテスト>優秀作品展始まる 東京・赤坂で(毎日新聞)

 「2009年毎日写真コンテスト」(主催・毎日新聞社、日本報道写真連盟、特別協賛・東日本旅客鉄道、協賛・ニコンイメージングジャパン、富士フイルム、エプソン販売)の優秀作品展が29日、東京都港区赤坂の「富士フイルムフォトサロン」で始まった。全応募作品2949点の中から内閣総理大臣賞に選ばれた神奈川県相模原市の時田正義さんの作品「豪雨氾濫の爪痕」をはじめドキュメント、デジタルアート、ファミリーとネーチャー、学生(小、中、高)3部門を加えた7部門の入賞、入選作品120点が展示されている。

 東京展は2月4日まで。午前10時から午後7時(最終日は午後2時まで)入場無料。

【関連ニュース】
暴行容疑:毎日新聞社員を逮捕 羽田で保安検査員を殴る
新聞労連:毎日新聞の視覚障害者擁護の報道が優秀賞に
長妻厚労相:「貧困などでの損失」数字で 毎日新聞取材に
毎日新聞:編集綱領制定記念のつどい…東京
毎日新聞:大関・魁皇関を表彰…幕内在位98場所新記録で

<川内原発>作業員3人が感電、重傷 放射能漏れなどはなし(毎日新聞)
後期高齢者医療制度を考える 「遺族年金非課税」の影響は?(産経新聞)
<水蒸気量>「気温に影響」温暖化対策議論に波紋(毎日新聞)
<河村名古屋市長>地域委員会投票率「2〜3割あれば」(毎日新聞)
2月を「情報セキュリティー月間」(時事通信)

京都市の鴨川で変死体 大阪・枚方市の30歳男性か(産経新聞)

 30日午前6時30分ごろ、京都市東山区弁財天町の鴨川左岸で、遊歩道を散歩中の男性から「川の中に男性が倒れている」と110番があった。東山署員が確認したところ、男性が水深約10センチの川の中であおむけに倒れており、すでに死亡していた。男性に目立った外傷はなかったという。同署は事件、事故の両面で捜査している。

 同署によると、男性は所持品などから大阪府枚方市内に住む30歳の会社員の可能性が高いという。男性は昨晩、家族に「同僚と飲みにいく」と話していたといい、同署が死亡した経緯を詳しく調べている。

 現場は四条大橋の北約200メートルの京都市中心部。

【関連記事】
街と社会を大きく変えた…アキバ無差別殺傷事件の傷跡
鳥取連続不審死 上田容疑者のウソで固めた人生
遊ぶ金欲しさから強盗殺人…初主演→即引退の異色俳優とは
北区マンション刺傷「そういうことか」つぶやきグサリ
路上のケンカで大学生を刺した“平和愛好家”の正体

小沢氏続投に意欲「信念貫き仲間と一緒に」(読売新聞)
貴金属2000万円相当窃盗 天満橋の宝石店 ケース割られ(産経新聞)
小沢氏、米要人と2日に会談=普天間問題で意見交換(時事通信)
文化財防火デー 意識新たに、法隆寺で訓練(毎日新聞)
死に向かう志士、寺田屋と近江屋 龍馬ゆかりの地を行く(産経新聞)

国民の納得なければ「小沢氏はけじめを」…枝野氏(読売新聞)

 民主党の小沢幹事長の資金管理団体「陸山会」をめぐる政治資金規正法違反事件について、小沢氏と距離を置く政府・民主党の有力議員から31日、小沢氏のさらなる説明責任だけでなく、進退の判断を求める声が相次いだ。

 枝野幸男・元政調会長はさいたま市内で講演し、「刑事事件として区切りがついたところで、しっかり説明していただかなければならない。国民の理解、納得を得られなければ、一定のけじめをつけていただかないと(いけない)」と述べた。小沢氏が説明責任を十分に果たせない場合、辞任を含めて対応すべきとの考えを示唆したものだ。

 前原国土交通相も京都市内で開かれた党の会合で、「新たな局面が生まれた時は、我々も厳しく自浄能力を発揮していかなくてはいけない」と述べ、今後の展開によっては小沢氏に辞任を求める考えを示した。

温室ガス 政府、「条件付き25%削減」を確認(産経新聞)
橋下知事の支持率83%、依然高い水準維持(読売新聞)
<火災>長屋全焼2人死亡 北海道歌志内(毎日新聞)
【新・関西笑談】火を噴くアーティスト(3)現代美術作家 ヤノベケンジさん(産経新聞)
列車事故 特急とトラック衝突 乗客ら25人軽傷 北海道(毎日新聞)

<南極観測隊>同行教諭、昭和基地から理科の授業(毎日新聞)

 現職教員として初めて第51次南極観測隊に同行している奈良県立奈良高校(奈良市法蓮町)の森田好博教諭(49)が26日、南極の昭和基地から衛星回線のテレビ会議システムを使って理科の授業をした。

 同校の1、2年生約100人が参加。森田教諭は視聴覚室のスクリーンで、アデリーペンギンや氷河などの映像を交え、南極の動物や自然を紹介。シャボン玉を空中で凍らせる実験も披露し「君たちの中から観測隊員が生まれたらうれしい」と呼び掛けた。

 森田教諭が副担任を務める1年の丸岡亜弥那さん(16)は「南極の風景がとてもきれいだった。実験の映像などは、教科書で習うのとは全然違って面白かった。私も先生のように夢をかなえたい」と話した。

 森田教諭は、国立極地研究所(東京都立川市)「教員南極派遣プログラム」で昨年11月24日に出発、3月19日に帰国する予定。

【関連ニュース】
シー・シェパード:抗議船、油流し南極海を漂流
南極:日本が初の各国基地査察へ 廃棄物の適正処理などで
巨大氷山:南極海から豪大陸へ漂流 伊豆大島の1.5倍
調査捕鯨:シー・シェパード船衝突 抗議船、沈没せず南極海を漂流
南極:日本が初の各国基地査察−−条約に基づき

琵琶法師の永田法順氏死去(時事通信)
<君が代不起立>元教職員側が逆転敗訴 東京高裁(毎日新聞)
阪急通路1/4幅に“ラッシュ”(産経新聞)
「息子の人生返せ」=遺族、被告に変わらぬ怒り−対話求める被害者も・秋葉原事件(時事通信)
二番底回避、効果に疑問=懸念残る1〜3月景気−2次補正成立(時事通信)

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。